河井夫妻、初公判詳報

(4)現金配布リストのフォルダ名は「あんり参議院議員選挙’19」 報道受け消去

【河井夫妻初公判】東京地裁前に集まった報道陣=25日午前、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)
【河井夫妻初公判】東京地裁前に集まった報道陣=25日午前、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)

《昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、地元議員や首長ら100人に票の取りまとめを依頼し報酬に現金を渡したとして、公選法違反の罪に問われた前法相で衆院議員、河井克行被告(57)=広島3区=と妻で参院議員、案里被告(46)=広島選挙区=の初公判は、検察官の冒頭陳述が続く》

《検察官は、地元議員や支援者らへの現金供与の状況を説明する》

検察官「克行被告は自宅を訪問し、案里被告の支援を依頼し、選挙運動の報酬として現金を供与した」

「案里被告のポスターを渡した上、現金10万円を供与した」

《前のめりになり、用意された書類に目を通す克行被告。右手に持ったペンで線を引いたり、書き込んだりする様子も見られる》

《克行被告とは対照的に、案里被告は椅子に深く腰かけじっとうつむいたまま。時折前方に視線を向けることもあるが、すぐに下を向き、ぎゅっと目を閉じる》

《現金供与は、参院選に出馬した案里被告への投票などを求めた買収だったとする検察側。その後も現金を受け取ったとされる人物が実名で次々と挙げられていく》

《検察側は、克行被告が作成した供与対象者名や供与金額を記載したリストについて言及する》

検察官「自己の使用するパソコンで供与リストを作成し、自宅のパソコン内の『あんり参議院議員選挙’19』という名称のフォルダ内に保存。さらに、印刷したリストを自宅書斎の段ボールに保管していた」

《検察側は、克行被告が『あんり参議院議員選挙’19』という名前のフォルダを作り、衆院議員宿舎、事務所、広島市内の自宅などにも資料を保管していたと指摘した》

検察官「(克行被告は)令和元年10月、本件選挙における公選法違反(車上運動員買収)を示す報道があったことから、11月3日ごろ、インターネット関連事業者に対しパソコンのデータの消去を依頼。復元できないよう『あんり参議院議員選挙’19』をフォルダごと消去した」

《克行被告が専門業者に依頼し、議員事宿舎や自宅などにあるパソコンや記憶媒体に保管していた供与リストなどを証拠隠滅のため、消去したと主張する検察側。さらに、案里被告が令和元年12月ごろ、知人に電話をかけ、現金供与の事実自体がなかったとの口裏合わせを依頼したと指摘した》

《ここで検察側の冒頭陳述が終了。裁判長が、証拠についての説明を求め、検察官が説明。続いて、弁護側の証拠に対する意見の要旨の説明について求めた》

克行被告の弁護人「(選挙情勢などの)客観的な事実関係については同意致します。趣旨に関わる評価は不同意致します。なるべく同意するところは同意致します」

案里被告の弁護人「選挙情勢や客観的なところは同意いたします」

《2人の弁護人がそれぞれ、簡潔に証拠に対する意見の要旨について述べ、午前の審理は終了した》

《休廷が告げられると、克行被告はメモを片付け、弁護人と会話を交わした。一方の案里被告は、刑務官に促され、先に一礼して法廷を後にした。克行被告も裁判長や警察官、法定にそれぞれ一礼して退出した》

《午後の審理は午後1時15分に再開される》

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