Go Forward 負けずに、前へ

家族の夢、歩みは止めない トライアスロン・谷真海

自宅でバイクトレーニングする=8月(本人提供)
自宅でバイクトレーニングする=8月(本人提供)

 新型コロナウイルスの影響で、1年の延期が決まった東京パラリンピック。招致活動から携わり、結婚・出産を経て「ママアスリート」として競技転向したトライアスロンで通算4大会目の出場を目指してきた谷真海(サントリー)も胸中が揺れた。「アスリート人生」と「家族の時間」という大切な両軸にどうバランスを取って過ごすか。試練の1年を覚悟しつつ、前を向く。(田中充)

 世界中で新型コロナの感染が広がった今春、大会延期は受け止めるしかなかった。「願わくば年内での延期」とのかすかな希望も断たれた。他のアスリートはSNS上などに1年後に向けたポジティブな言葉を発信したが、谷は気持ちをすぐに切り替えることはできなかった。

 38歳。子供や家族、仕事と多くの「人生の選択」を迫られる時期と重なる。「簡単に1年を待てるわけじゃない」と打ち明けた。

満身創痍でトレーニング

 故郷の宮城・気仙沼を襲った東日本大震災の悲しみを乗り越え、2012年ロンドン大会まで陸上女子走り幅跳びの選手として3大会連続で出場。その後は20年大会の招致活動に参加し、13年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会では最終プレゼンターを務めた。招致活動を通じて知り合った昭輝さんと結婚し、15年春には長男の海杜くんが生まれた。「家族で夢を追う」と20年大会出場を見据え、30代でも適応しやすい持久系のトライアスロンへの転向を決めた。

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