5人制サッカー・丹羽海斗「強くなれる時間もらった、狙うは金」

ピッチで練習に励む丹羽(日本ブラインドサッカー協会提供)
ピッチで練習に励む丹羽(日本ブラインドサッカー協会提供)

 開催国として初出場が決まっている5人制サッカー日本代表。目指してきた舞台は1年延期となったが、若手成長株で日本代表候補の丹羽海斗(22)は「もっと強くなれる時間をもらえた。世界との差を縮めていきたい」と誓う。

 身長163センチ、体重55キロと、決して恵まれた体格ではないが、判断の速さとポジショニングの良さで、守備的な役割を担う中心的な存在だ。生後半年で網膜のがんにより、両目とも失明したが、幼少期から鈴をつけての鬼ごっこや、キャッチボールなど体を動かすことが大好きで、高校までは野球にも取り組んだ。

 18歳のとき、筑波大付属視覚特別支援学校の体育教諭の勧誘で、同校の生徒やOBを中心にしたブラインドサッカー・チームに入り、競技を始めて4年。「ボールのコントロールはまだまだ未熟」というが、野球で培った「音に対する反応と空間認知能力」を強みに成長著しい。

 「金メダル」を目標に掲げるチームは、新型コロナウイルスの影響で代表活動が休止中のときも、オンラインで合同体幹トレーニングやメンタルトレーニングを重ね、一体感を高めてきた。エースで主将の川村怜(31)らベテラン勢からは「ひとつひとつの課題を確実にやっていこう」と声をかけられるという丹羽は、そうした先輩の支えやボランティアの支援もあって競技に打ち込めると感じており、1年後のピッチでは「感謝の気持ちを伝えるプレーがしたい」と意気込む。(西沢綾里)

【用語解説】5人制サッカー

 「ブラインドサッカー」としても知られる。1チームは4人のフィールドプレーヤー(FP)とゴールキーパーで構成。ゴールキーパーは視覚障害のない選手、または弱視の選手が務め、FPは視覚障害のある選手でなければならない。FPは見え方による有利不利をなくすため、アイマスク(目隠し)を着用してプレー。FPに情報を声や音で伝える「ガイド」と呼ばれるメンバーもいる。

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