【編集者のおすすめ】『インテリジェンスと保守自由主義』江崎道朗著 - 産経ニュース

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編集者のおすすめ

『インテリジェンスと保守自由主義』江崎道朗著

 □『インテリジェンスと保守自由主義 新型コロナに見る日本の動向』

 ■「新たな光」見いだすために

 本書におけるインテリジェンスとは「諜報」を意味しています。

 著者の江崎道朗氏はヒラリー優勢だった前回の米大統領選以前から『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』(青林堂)で、なぜトランプが米国で支持され、なぜオバマが危険なのかを論じました。そして今やトランプ大統領は日本の対中戦略においての力強い味方ともなっています。

 著者のこの先見の明は、新聞やテレビ報道に惑わされないインテリジェンス的な視点があったからこそでしょう。本書はそのインテリジェンス的視点を多くの方に持ってほしいと非常にわかりやすく記された入門書です。

 一般的に私たちは「〇〇国が脅威だ」と国単位で批評をしますが、脅威なのは国ではなく「思想」であることを本書は示唆してくれます。ソ連に占領されたバルト三国やポーランドは、共産主義のイデオロギーによって悲劇に見舞われました。これは今の日本も人ごとではないことが学べるはずです。

 安倍政権下で創設された国家安全保障会議や、新型コロナ対策についてもインテリジェンスの視点からその評価と問題点を指摘しています。

 本書では数々の厳しい現実を突きつけられもしますが、批判だけに終わらないのが江崎氏の魅力であり、「保守自由主義」という新たな旗印を提示しています。インテリジェンスの感覚を持ち、減税と規制緩和で国民を豊かにすることを標榜(ひょうぼう)する「保守自由主義」に新たな光を見いだすことでしょう。(青林堂・1500円+税)

 青林堂編集部 渡辺レイ子