医療従事者や高齢者を優先接種 新型コロナワクチン 分科会が方針 - 産経ニュース

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医療従事者や高齢者を優先接種 新型コロナワクチン 分科会が方針

新型コロナウイルス感染症対策分科会で発言する西村康稔経済再生相(右)。左は加藤勝信厚労相、中央は尾身茂分科会会長=21日午前、東京・霞が関(佐藤徳昭撮影)
新型コロナウイルス感染症対策分科会で発言する西村康稔経済再生相(右)。左は加藤勝信厚労相、中央は尾身茂分科会会長=21日午前、東京・霞が関(佐藤徳昭撮影)

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)は21日、ワクチンが実用化された場合の接種の在り方に関する提言をまとめた。重症化リスクがある高齢者や基礎疾患を持つ人、新型コロナの診療に当たる医療従事者に優先的に接種する。早期にワクチンを供給する環境を整えるため、政府は副作用や副反応で健康被害が起きた場合、民事訴訟などによる製薬会社の損失を国が補償する方針も固めた。

 ワクチンは各国で開発が進んでいる。政府はこれまでに、米製薬大手ファイザーや英アストラゼネカから供給を受けることで基本合意した。来年前半からの接種を目指している。

 この日の分科会では、高齢者、基礎疾患がある人、医療従事者を優先接種の対象とするよう求めた。救急隊員や保健所職員を含めることも「議論が必要」とした一方で、高齢者施設で働く人や妊婦については「検討課題」にとどめた。

 尾身氏は「一般的に呼吸器ウイルスに対するワクチンは効果が非常に限定的だ」と述べて過剰な期待をしないよう求め、副反応など安全性の監視を強化するよう促した。

 分科会の意向を受け、政府はワクチンの接種順位を含めた方針を策定する。西村康稔経済再生担当相は21日の記者会見で「秋には一定の取りまとめができればと考えている」と述べた。接種費用は全額を国費でまかない、新型コロナ対策として計上した予備費を活用することも検討している。

 一方、各国でワクチンの獲得競争が激しくなっているため、政府は製薬会社側が日本へ供給しやすくするための法整備に乗り出す方向だ。接種で健康被害が出た場合、責任を負う可能性のある製薬会社に代わり、政府が補償する仕組みを作る。次の国会で関連法案を提出する見通しだ。

 プロスポーツやイベントの人数を5千人までとする制限に関し、8月末までの措置を延長するかどうかは、24日の分科会で改めて協議する。