ベラルーシ反体制派団体を捜査 地元検察「不当手段で権力奪取」

 【モスクワ=小野田雄一】9日に行われた大統領選への抗議デモが続くベラルーシの検察当局は、再選が発表されたルカシェンコ大統領と選挙で争った反体制派の女性候補、チハノフスカヤ氏が設立した「調整評議会」に対する刑事捜査を開始した。国営ベルタ通信が20日伝えた。

 チハノフスカヤ氏は大統領選の開票で不正が行われたとし、国際社会の監視の下での再選挙実施を要求。支持者らとともに調整評議会を18日に設立し、ルカシェンコ政権からの権力移譲プロセスを検討するとしていた。

 ベルタ通信によると、検察当局は「評議会の活動は、不当な手段での国家権力奪取を禁じた刑法に違反している」としている。

 一方、イタル・タス通信によると、同評議会は20日、「評議会の活動は完全に合法だ」と反論する声明を発表した。

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