戦争遺跡から見る福岡 九州歴史資料館で60点展示

九州歴史資料館で開催中の「福岡県の戦争遺跡」展=福岡県小郡市
九州歴史資料館で開催中の「福岡県の戦争遺跡」展=福岡県小郡市

 先の大戦で使われた武器や戦時中の生活用品などを集めた「福岡県の戦争遺跡」展が、同県小郡市の九州歴史資料館で開催されており、市民から問い合わせも寄せられるなど注目を集めている。

 同県教育委員会は、明治から昭和20年の終戦までに造られた県内の軍事・戦争に関する遺跡を調査し、概要をまとめた「福岡県の戦争遺跡」を、このほど刊行した。今回の企画展は、この調査成果を広く県民に知ってもらおうと開催した。

 会場には、県内から出土したものを中心に約60点を展示している。このうち、同県久留米市の筑後国府跡で見つかった機銃は、昭和19年に大刀洗飛行場から飛び立ち墜落した零式艦上戦闘機(零戦)の翼に搭載されていたもので、同遺跡発掘中に見つかった。弾丸も残っていた。また、長さ1メートル近い100ポンド焼夷(しょうい)弾は、同20年6月の福岡大空襲で米軍爆撃機から投下されたもので、福岡市・大濠公園の堀浚渫(しゅんせつ)中に見つかった。

 当時、金属不足を補うために、代用品として陶磁器が活用された。そのため統制品となった番号入りの食器や、陶器製の旧制中学校の学生服ボタンなど、興味深い生活用品も並び、訪れた人たちが熱心に見入っていた。

 さらに調査に当たった九州歴史資料館が確認した624件の戦争遺跡のうち、砲台などの施設20件を写真パネルで展示している。

 同資料館文化財調査室の小川泰樹参事補佐は「かつては単なる廃棄物だったものが、戦後75年が経過し、文化財としての価値が出てきた。市民の問い合わせも多い」と言っている。

 9月13日まで。入館無料(月曜休館)。

会員限定記事会員サービス詳細