終戦から75年を迎えた15日、東京都千代田区の靖国神社境内の啓照館で「戦没者追悼中央国民集会」(英霊にこたえる会、日本会議共催)が開かれた。例年は1000人規模の参加者が集まるが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため共催者の役員ら約80人に規模を縮小し、ユーチューブでライブ配信した。出席者からは天皇陛下のご親拝実現に向け、首相や閣僚の参拝の定着を求める声が上がった。
集会では、英霊にこたえる会の寺島泰三会長が「天皇陛下ご親拝の実現のためには、総理大臣の参拝と定着が必要。しかし(安倍首相は)平成25年に参拝した後、本日まで参拝をいただいていない」と指摘。「すみやかにご参拝いただき、天皇陛下ご親拝への道を開いてもらいたい」と強調した。
作家の百田尚樹氏はビデオメッセージを寄せ、「中国がたびたび領海侵犯しても断固とした態度が取れないのは憲法のせいだ」と主張。「こんな私たちを見て、靖国に眠っている英霊はどう思っているだろうか。私たちの国の憲法を取り戻しましょう」と力を込めた。
靖国神社参拝後に登壇した衛藤晟一領土問題担当相は「国のため、みんなのために一命をささげた方へ対して感謝と慰霊のまことをささげ、平和を祈念しているだけだ。それをめぐって75年間も賛否両論が起きるのは残念でならない」と述べた。
動画配信は共催者発表で約2万人が視聴した。