勝手に「大文字」点灯、過去にも…関係者憤慨「行事の意味考えて」

 同51年1月26日には、米の前衛ロッカー、フランク・ザッパの京都公演を宣伝するため、京大生を中心にした大学生ら数十人が、京都中のレンタル店からかき集めた大型電灯で「Z」を描いた。

 当時イベントプロデューサーとして公演に関与し、「Z」の仕掛け人でもあった壁画絵師の木村英輝さん(78)によると、チケットは完売したものの、後日、紋付きはかまで正装した大文字保存会の役員ら数人が木村さんのもとを訪問。宗教行事なので決して許されないと説かれたという。「京都の人にわかってもらえるのはこれだと思った。火ではなく電気を使ったことで許されるのではと考えたが、ひたすら謝りまくった」と木村さんは振り返る。

 平成15年9月13日夜には、18年ぶりのリーグ優勝が間近に迫った阪神タイガースのロゴマークが点灯されたこともあった。

警察は捜査せず

 こうした行為は刑事処罰の対象になるのか。

 京都府警によると、如意ケ嶽は大文字保存会などの私有地だが、誰でも立ち入ることができることなどから、刑事事件として立件することは困難だという。今回についても府警は捜査を打ち切っている。ある捜査関係者は「山に登りライトを照らしただけでは、警察としてはどうすることもできない」と打ち明ける。

 保存会は問題を受け、11日に如意ケ嶽の登山口2カ所に入山自粛を依頼する張り紙を張った。長谷川英文理事長(75)は「送り火の本当の意味を考え、いたずらでは済まないことを、分かってほしい」としている。

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