米連邦高裁は11日、スマートフォンに使う半導体の取引を巡る訴訟で、米半導体大手クアルコムが独占禁止法に違反したとする判断を示した地裁の判決について「クアルコムは競争を阻害していなかった」として破棄した。
地裁は昨年5月、半導体市場の優位的地位を利用し過剰な特許使用料を課したとして、クアルコムに対し、特許使用料の再交渉を行うよう命令。これに対し、クアルコムは地裁の判断を不服として上訴していた。
クアルコム幹部は11日、声明で「地裁判決が完全に覆った。感謝したい」と評価。一方で、2017年にクアルコムを提訴した米連邦取引委員会(FTC)幹部は声明で「判決に失望している。われわれの選択肢を検討する」と述べた。(共同)