中国「恫喝も平気」 自民・甘利氏、国際機関での影響力拡大を懸念(2/2ページ) - 産経ニュース

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中国「恫喝も平気」 自民・甘利氏、国際機関での影響力拡大を懸念

 --国際標準や世界基準に関与する狙いは

 「世界の変化に対応していくことは大事だが、それで終わってはいけない。自分たちに有利な標準を作るという考え方があってもいいはずだ。国際標準に日本が主体的に噛んでいくことで、環境を日本に有利にしていく戦略だ」

 --国際機関トップを選ぶ選挙に向けた対応は

 「選挙の1、2年前からではなく、5や10年前からそのポストを狙っていく。候補を見つけて肩書をつけ、知識やノウハウを吸収してもらう。日本の大臣や国際機関の局長クラスに就いてもらうことを検討する。そして、どこの国と協力するかなど選挙で票を得る作戦を進めるという包括的な戦略が大事だ」

 --中国は支持を集めるのがうまいのか

 「中国のやり方は簡単だ。トップを選ぶ選挙で票になる地域に金をばらまき、インフラを整備する」

 「最近の中国の国際社会における動きに関して言えば、中国は衣の下のよろいを隠さなくなった。南シナ海の岩礁を埋め立てて基地を造っているときは、『誤解しないでくれ、中国漁船が台風にあったときに助けるためだ』などと取り繕いをしていた。しかし今の中国は取り繕うことすらしない。恫喝を平気で始めている。米国の力が弱まり、中国が強くなって自信をつけている。(他国に対して)最初から恫喝に入っていくという姿勢だ」

 --米中がデジタル分野でも激しく対立している。日本は国際標準などを通して何を生み出すべきか

 「これから劇的に変わっていくのは、デジタル技術によって変革を起こしていく『デジタルトランスフォーメイション(DX)』だ。新たな産業革命ともいわれる。バーチャル(仮想)とリアル(現実)が融合する社会だ。それをリードしていくためには、サービスやシステムといった基盤(プラットフォーム)を提供する巨大企業『プラットフォーマー』にならなくてはいけない。すでにグーグルやフェイスブックは広範囲なデータを扱うプラットフォーマーで、日本勢が彼らのようになることは難しい。しかし日本勢は、分野別でのプラットフォーマーを目指すことができる。日本は素材や医療・介護などの分野は強い。その個別分野でプラットフォーマーになるべきだ」

 「そして日本は、自国の価値観に合う標準やルールをつくっていかなくてはいけない。覇権主義国家や専制国家による標準やルールはだめだ。彼らの価値観は人権を抑圧し、プライバシーを監視する。彼らは『国家監視主義』で、われわれは『人権尊重主義』だ。新しい社会システムが、国家監視型になるか、人権尊重型になるかの争いになる。日本は自由と民主主義、法の支配などの価値観に基づくプラットフォームでなければならない。こうした価値観を共有する米欧陣営の中で『日本がいなければまずい』といわれる存在になることが大事だ」