米露は今年6月、核軍縮をめぐる高官級協議を約5カ月ぶりに再開し、7月末には作業部会を開いたが、目立った進展はなく、米政府が求めていた中国からの参加もなかった。
仮に条約が期限切れとなっても、財政難に苦しむロシアには核戦力を増強させる国力はなく、米露が直ちに軍拡競争に向かう可能性は決して高くない。
一方、中国は大陸間弾道ミサイル(ICBM)に加え、南シナ海や西太平洋に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載の戦略原潜を展開させて米本土を脅かしており、中国を核軍縮の枠組みに引き込むことは焦眉の急となりつつある。