立民、国民合流協議がヤマ場 譲れぬ枝野、玉木両代表

 立憲民主党と国民民主党の合流協議が山場を迎えている。立民が合流後の新党名を「立憲民主党」とするよう提案したのに対し、国民は投票など民主的な手続きで決定するよう22日の幹事長会談で逆提案した。立民の枝野幸男、国民の玉木雄一郎両代表とも互いに譲れない事情があり、着地点は見えていない。

 「交渉当事者でない執行部の人間が外部に物を言うのはまとめたくないという意思表示としか思えない」

 枝野氏は24日、視察先の福岡県久留米市で記者団にそう述べ、玉木氏を批判した。玉木氏が22日の記者会見で「投票以外の民主的な手続きはイメージできない」と述べたことへの反応で、枝野氏は「(合流を)壊すつもりでないならば余計なことを言うべきではない」と踏み込んだ。

 立民は双方が対等に解散する新設合併方式や、新党名の略称を「民主党」とすることを提案し、すでに国民側に十分譲歩しているとの思いがある。枝野氏も自ら名付けた党名へのこだわりは強く、「党名は絶対譲らない」と周囲に語る。

 立民は前回衆院選で旧希望の党から「排除」され、行き場を失ったリベラル勢力が「立憲主義」という旗印のもとに集まって結成された。その結党ストーリーに愛着を持つ支持者は多く、党内最大グループを率いる赤松広隆衆院副議長も党名や憲法改正反対の立場は譲らないよう枝野氏にプレッシャーをかけている。

 一方で、国民には「立憲」がまとう左派色を敬遠する向きが強く、かつての「民主党」が望ましいとの意見が少なくない。「民主的な手続きでの党名決定」を求める方針については、地方幹部らを集めた会合でも了承を得ている。

 このため玉木氏も「党全体の意思だ」と譲る気配はなく、「民主党という党名で、幅広くみんなが集える枠組みなら合流を決めるが、そうでない限りは筋を通す」と周囲に語る。

 国民の政党支持率は伸び悩むものの、国民を飲み込もうとする立民の姿勢に玉木氏は不信感を募らせる。「政策も一致せず、選挙互助会のように離合集散するから野党は支持が得られない」と語り、消費税減税や改憲への前向きな姿勢も合流条件としたい考えを繰り返している。与党に対抗しうる野党勢力の結集を目指す枝野氏と、「大義」にこだわる玉木氏の思惑が交錯している。(千葉倫之、千田恒弥)