欧州連合(EU)加盟国が中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)製品を第5世代(5G)移動通信システムから排除することを決めた場合の措置として、中国政府が北欧同業のノキアとエリクソンに対し、報復を検討していることが20日明らかになった。米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版が報じた。
ファーウェイを巡っては、英国が5G通信網から2027年までに排除することを決定。中国政府は北欧2社への報復措置を講じることでEU加盟国をけん制し、ファーウェイ製品の採用を促したい考えだ。
中国商務省は報復として、ノキアとエリクソンが中国で生産した製品を他国に輸出するのを制限する案を検討している。
EUは加盟国がファーウェイ製品を活用するのを現時点で禁じておらず、ドイツ携帯最大手ドイツテレコムが契約するといった動きも出ている。
北欧2社は中国内に生産拠点を構えている。報復措置が取られた場合、両社とも生産を他国に移す可能性があるという。(共同)