豪州とカナダは最近、中国と対立を深め、国内の対中感情悪化も強硬姿勢への後押しとなっている。豪州は新型コロナウイルス発生の経緯について第三者による調査を求め、中国の報復措置を受けている。カナダはファーウェイ幹部の逮捕で中国との関係が悪化。かつて「親中派」とみなされたトルドー氏も、人権重視の立場からこれまでに対中政策の見直しを迫られた。
ただ、大量の香港市民らの受け入れは大きな負担ともなりかねず、トルドー氏は対応の詳細を明らかにはしていない。豪州は1989年の天安門事件で中国人留学生らの亡命を多く受け入れたが、中国との経済関係への影響も考慮すれば、「(受け入れは)当時よりリスクが高い」(ABC放送)とも指摘されている。