地球温暖化から新潟の米を守れ! 県が気候変動適応策を強化

 新潟大では高温に強いコシヒカリの新品種(コシヒカリ新潟大学NU1号)の開発に成功し、今年3月に品種登録した。県も温暖化に対応した新品種「新之助」を8年かけて開発。昨年産の新之助は、異常な猛暑にもかかわらず、1等級米の割合が前年比3ポイントアップの98・6%と高い品質を維持した。

 長期的対策の一方で、目の前で発生する異常高温の影響を低減する工夫も必要という。稲を過剰に生育させないための肥料(元肥)や水の管理▽フェーン現象が起きそうなときに田んぼへの緊急灌水(注水)▽生育状況に応じた収穫-などだ。

 温暖化が進行すると、台風の発生数はそれほど変わらないものの、大型の割合が増えるとされる。

 「台風などによる風害を秋口に受けると、稲が倒れ、収穫量の減少や品質低下につながる。栽培時期をずらすことで被害を分散する方法もある」(高橋氏)

 高温や風害は、酒米にも影響を及ぼし、間接的に日本酒づくりに影響を与える可能性もある。

適応計画を策定

 新潟県は平成29年3月、地球温暖化対策地域推進計画を策定し、新品種新之助を開発するなどしてきた。

 現在、策定から4年たつのを前に計画の見直しを行うとともに、気候変動適応法(30年12月施行)に基づく地域気候変動適応計画の策定作業も進めている。

 県地球環境対策室によると、「推進計画の中の適応策の部分と適応計画を一本化するかどうかも含めて検討中」という。県の研究会がまとめた提言書は2つの計画のたたき台になるもの。県は今年度中にこれらの作業を完了し、来年度から気候変動対策を一層強化していきたい考えだ。

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