埼玉県北部の医療体制を強化へ 群馬の保健所と連携

 埼玉県は群馬県と医療体制の連携強化に乗り出す。県北の本庄保健所(本庄市)と、隣接する群馬県の2つの保健所で情報交換会を設置する。救急医療や災害時医療における協力の方向性などについて話し合うほか、新型コロナウイルス感染症の流行の「第2波」にも備える狙いだ。

 両県が設置するのは「群馬県・埼玉県三保健所情報交換会」で、参加するのは本庄保健所のほか、群馬県の伊勢崎保健福祉事務所(同県伊勢崎市)と藤岡保健福祉事務所(同県藤岡市)。今夏にも初会合を開く予定だ。

 会合では救急医療や災害時医療関連の議題に加え、地域医療構想などについても話し合うという。新型コロナウイルスの第2波を見据えた医療体制の整備につながることも期待される。

 医師不足が課題になっている埼玉県の中でも、県北地域は「医療的に薄いエリア」(県関係者)とされ、隣接する群馬県に患者の受け入れを頼ることが多い。県によると、県北地域を中心に年間3千件を超える救急搬送を群馬県の病院に受け入れてもらっているという。

 県は今後、救急医療のシステムを相互利用している千葉県や茨城県などとも、情報の交換を通じて連携を強める可能性がある。

 大野元裕知事は「こうした取り組みをさらに広げ、感染拡大時のコロナ患者の受け入れも円滑に行えるよう、近隣都県と顔の見える関係を構築する」と話している。

(中村智隆)