EUと交渉「長引かせる意味ない」 英仏首脳会談でジョンソン氏

 【ロンドン=板東和正】英国のジョンソン首相は18日、訪英したフランスのマクロン大統領と首相官邸で会談した。首相官邸の報道官によると、ジョンソン氏は会談で、英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)など新たな英EU関係の構築に向けた交渉について「秋まで長引かせることに意味はない」と述べ、早期の締結に意欲を示した。

 ロイター通信によると、マクロン氏の外国訪問は新型コロナウイルスの感染拡大後初めてとなる。英国は新型コロナ対策として、入国者に14日間の自己隔離を義務付けているが、海外の首脳であるマクロン氏は対象外とした。ただ、感染を防止するため、会談は両首脳が一定の距離を保って行われた。

 ジョンソン氏は会談で、英EUが15日に行った協議でFTA交渉などをめぐり7月に前進させる方針で一致したことを説明。マクロン氏はFTAなどの合意に向けて協力する姿勢を示した。また、両首脳は欧州で感染が拡大した新型コロナや、中国が香港に導入することを決めた国家安全法に関する対応で連携していくことで一致した。

 英EUは従来の経済関係を保つ「移行期間」を12月末に終了する方針を確認しており、FTAなどの交渉はEUの首脳会議が予定される10月が山場になるとみられている。英国のゴーブ内閣府担当相は「10月までに合意できなければ、FTAの締結は難しい」との見方を示している。

 英EUはFTAなどについて、6月29日以降、テーマごとの分科会も含めて5週連続で協議し、主張が対立している「公正な競争条件の確保」や「漁業権」の妥協点を探る見通しだ。

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