首相会見全文(5)衆院解散「信問うべきとき来れば躊躇なく断行」

 「そして東京五輪・パラリンピックについてでありますが、東京大会については、先日国際オリンピック(IOC)理事会において、安全安心な環境を提供することを最優先に、延期に伴う費用と負担を最小化し、競技と選手に重点を置きつつ、効率化、合理化を進め、簡素な大会を目指すとの方針が示されたと承知をしております。まさにオリンピックのある意味では、原点に戻った大会にしていこうということだと私は理解しています」

 「開催に伴うその意味において、費用を最小化し、効率化、合理化を進めていくということはどのような場合によっても当然のことであろうとこう思いますが、これは本年3月、私と(IOCの)バッハ会長との間で、世界のアスリートの皆さんが最高のコンディションで、プレイでき、観客の皆さんにとっても、安全で安心な大会とする。すなわち、完全な形で実施するために1年程度延期するという意に沿ったものであり、現在もその方針には変わりはございません」

 「そして、感染症の世界的な制圧に向けて、治療薬やあるいはワクチンが果たす役割は大変大きいと理解しています。東京大会を円滑に実施するためにも、わが国また、世界の英知を結集して、その開発に取り組んでいきたいと思っています」

 「そして、選挙についてでありますが、一般論として申し上げますと、代表を決めるですね、まさに国民の、また住民の代表を決める民主主義の根幹をなすものが選挙でありますが、決められたルールのもとで次の代表を選ぶというのが民主主義の大原則であります。まさに本日から、例えば東京都知事選がスタートしますが、まさにこの新たな日常のもとでの選挙ということになります。今回の感染症のもとでも、各地の地方選挙や衆議院の補欠選挙などが感染防止策を徹底しながら実施されました。もちろん選挙をどうするかということについては、昨日通常国会が終わったばかりでもあり、今現在、新型コロナウイルス感染症対策に全力を尽くしている中にあって、頭の片隅にもありませんが、さまざまな課題に真正面から取り組んでいく中で、国民の信を問うべきときが来れば、躊躇なく解散する、解散を断行する考えに変わりはありません」

会員限定記事会員サービス詳細