首相会見全文(3)コロナ禍「国土の在り方を根本から変えるきっかけ」

 「各地への観光旅行にも人との間隔を取ることに留意しながらでかけていただきたいと考えています」

 「プロ野球も明日開幕します。Jリーグもリモートマッチに向けた準備が進んでいます。コンサートなどのイベントを千人規模で開催していただくことが可能となります。ガイドラインを参考に、感染予防策を講じながら、社会経済活動を本格化していただきたいと考えています」

 「まさに新たな日常を作り上げていく。海外との人の流れももちろん細心の注意を払いながらではありますが、少しずつ取り戻していく必要があります。グローバル化がこれほどまでに進化した世界にあって、現在の鎖国状態を続けることは、経済社会に甚大な影響をもたらします。とりわけ島国の貿易立国、日本にとっては致命的であります。感染状況が落ち着いている国を対象としてビジネス上の必要上な往来から、段階的に再開していく。そのための協議を開始する方針を先ほど、対策本部で決定いたしました」

 「その前提は、出国前に検査による陰性確認を求めることであり、加えて入国時にもPCR検査を実施する。十分な検査によって、安心を確保した上で、行動制限を緩和し、ビジネス活動を認める考え方です。各国においても、人の往来の回復に向けた動きが出てくる中で、日本として積極的に各国と議論をリードしていく考えです」

 「そのためにもとにかく検査能力の拡充が必要です。経済界とも協力しながら、海外渡航者のための新たなPCRセンターの設置なども検討していきます。今回の感染症によって、失われた日常を段階的に、そして確実に取り戻していく考えであります。しかしそれは、単なる復旧で終わってはならない。私たちは今回の感染症を乗り越えた後の新しい日本の姿、新しい、まさに『ポストコロナ』の未来についてもしっかりと描いていかなければなりません」

 「この感染症の克服に向け、現在治療薬やワクチンの開発を加速していますが、別の未知のウイルスが明日発生するかもしれない。次なるパンデミック(世界的大流行)の脅威は空想ではなく現実の課題です。私たちはすぐにでも感染症に強い国づくりに着手しなければなりません。今般テレワークが一気に普及しました。さまざまな打ち合わせも今や、対面ではなくウエブ会議が基本となっています。物理的な距離はもはや制約にならず、どこにオフィスがあっても、どこに住んでいてもいい。こうした新たな潮流を決して逆戻りさせることなく、加速していく必要があります」

 「同時に『3つの密』を避けることが強く求められる中において、地方における暮らしの豊かさに改めて注目が集まっています。足元で20代の若者の地方への転職希望者が大幅に増加しているという調査もあります。集中から分散へ。日本列島の姿、国土の在り方を今回の感染症は根本から変えていく、その大きなきっかけであると考えています。コロナの時代、その先の未来を見据えながら、新たな社会像、国家像を大胆に構想していく。未来投資会議を拡大し、幅広いメンバーの皆さんにご参加いただいて、来月から議論を開始します」

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