愛知県豊橋市は15日、フィリピンから来日後に狂犬病を発症し、同市内の病院に入院していた外国籍の30代男性が13日未明に死亡したと発表した。昨年9月ごろにフィリピンで犬にかまれ、感染したとみられていた。
豊橋市によると、男性は今年2月に就労のため来日し、5月11日から足首や腰の痛み、水を怖がるなどの特徴的な症状を訴えていた。静岡市の自宅から、知人に連れられて豊橋市の病院を訪れ、18日から入院していた。
19日に市保健所に報告があり、国立感染症研究所の検査で、22日に狂犬病感染を確認した。
狂犬病はウイルスに感染した犬にかまれるなどして感染し、人から人への感染はない。感染後、適切にワクチンを接種すれば発症を防ぐことができるが、発症した場合の致死率はほぼ100%。国内で人が感染した例は昭和31年を最後に見つかっていない。