【ソウル=名村隆寛】韓国の前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告(68)=収賄罪などで公判中=と共謀し財閥から賄賂を受け取った収賄罪などに問われた親友で女性実業家の崔順実(チェ・スンシル)被告(63)に対する上告審の判決が11日、韓国最高裁で言い渡された。最高裁は上告を棄却し、懲役18年、罰金200億ウォン(約18億円)などとした2審(差し戻し審)での実刑判決が確定した。
崔被告には1、2審で懲役20年などの判決が言い渡されたが、最高裁は昨年8月、一部の有罪判断に誤りがあるとして2審判決を破棄。高裁に審理を差し戻し、高裁は2月に再び判決を出し、被告、検察双方が上告していた。
崔被告は朴政権当時、親友の朴被告と共謀し、サムスングループの経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長から賄賂を受け取ったほか、大企業約50社に2つの財団へ資金を拠出するよう強要した罪などで2016年11月に逮捕、起訴された。起訴から3年7カ月で刑が確定した。
一方、最高裁は法令違反を理由に、朴被告の2審判決も高裁に差し戻しており、検察は懲役35年などを求刑している。高裁での判決公判は7月10日の予定。