北向けラジオ「しおかぜ」当面継続 支援金1000万円超

 新型コロナウイルスの感染拡大による寄付金減少などで存続危機に陥った北朝鮮向けラジオ放送「しおかぜ」を支援しようと、運営する特定失踪者問題調査会に1千万円超の寄付金が寄せられたことが11日、分かった。8月に放送休止する恐れがあったが、当面の継続に見通しが立った。5日には拉致被害者家族会初代代表で、しおかぜでもたびたびメッセージを発信した横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父、滋さんが87歳で死去。被害者や家族の高齢化に加え、救出運動がコロナ禍で停滞する現状に調査会は強い危機感を持っている。

 調査会によると、運営危機を公表した3月末以降、1カ月弱で寄付が1千万円を突破。すべて個人寄付で100万円を寄せたケースもあった。

 しおかぜは基地局に電波発信を依頼する費用だけで月100万円を支払い、最低限の設備維持を含め年間2千万円超の運営費がかかる。政府は独自番組の放送をしおかぜに依頼し業務委託費の形で支援するが、調査会自身が1千万円以上を確保する必要がある。

 滋さんの死去を受け、しおかぜは8日、特別番組を放送。調査会の荒木和博代表は「死を重く受け止め、拉致解決の転換点とするため、最大限の努力を尽くし、被害者救出を進めたい」と強調した。