縄文の耳飾り、渡来品か 群馬・下仁田の下鎌田遺跡から出土

 下仁田町は9日、同町の下鎌田遺跡から出土した縄文時代の装飾品「●状耳飾(けつじょうみみかざり)」の成分を分析した結果、当時の日本では確認されていない石材が使われていたことが分かったと発表した。●状耳飾の中では最古のタイプで、アジア大陸からの渡来品と考えられるという。

 乳白色の半円形でスリットが入り、昭和62~平成2年の調査の際に出土した。縄文時代早期末~前期初頭の約7千年前のもので、長さ50・1ミリ、幅25・6ミリ、重さ12・8グラム。

 台湾の中央研究院の飯塚義之氏が昨年12月に成分の蛍光エックス線分析をした結果、中国や朝鮮半島などに産地がある「透閃石(とうせんせき)ネフライト」と判明した。

 下仁田町自然史館の中村由克館長は「下仁田町に、古くからアジア大陸との交流の歴史があったことが判明したことは意義深い」と話した。

●=王へんに決のつくり

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