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正論

大学教師終え現代教育を考える 青学・新潟県立大学名誉教授・袴田茂樹

最近の教育方針に疑問も

教師生活の40年を終えた。私の講義やゼミは必ずしも専門知識を教えるのではなく、自己の価値観を正面から学生にぶつける我流のもので、とても教育論として一般化し得る代物ではないが、最近の教育方針には疑問も抱く。恐縮だが、私的な話からはじめて、最近推奨されているアクティブ・ラーニングの問題に言及したい。

私は高校の頃は理数系好きだったが、大学受験前に林健太郎の『世界の歩み』を読んで心境が変わり哲学に進んだ。時代や国によって文化、価値観、常識が全く異なること、つまり今私が当然と思っていることも相対的だと気付き衝撃を受けたからだ。大学1年の時のクラス文集に「玉ねぎ」と題する文を書いたが内容は、常識という「虚偽の皮を玉ねぎのように一枚ずつ剥(む)いてゆくと、最後には何もない。虚偽の皮として捨てた部分が実だった」というもので、太宰治の「真理を懸命に追いかけた、追いつき追い越した、今真理は後方にある。笑い話にもなりません」も引用した。

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