パスワード管理ツールを導入するなら、いまが「最高のタイミング」と言えるワケ

そして作業をすべて終えた瞬間に気分がすっきりして、すべてのアカウントの安全性が増したことを実感できるはずだ。パスワードの変更と同時に、それぞれのサービスが2要素認証に対応しているかどうかも確認し、この機能をオンにしておこう。

専用ツールならではの利点

ひとつ注意すべきことがある。ふだん使っているブラウザーにも、さまざまなウェブサイトのログイン用パスワードを保存する機能が備わっているだろう。それでもスタンドアローン型のパスワード管理ツールを使ったほうがいいのだ。

手軽さに魅力を感じるかもしれないが、ウェブブラウザーはたくさんのタスクをこなしており、パスワードの管理はそのひとつにすぎない。しかも最重要タスクでないことは確かだ。ブラウザーに内蔵されたパスワード管理機能は年々改良されているが、ユーザーのデジタル生活を丸ごと保証してくれる専用ツールには及ばない。

専用ツールなら、ほかで使用しているパスワードをまた使いそうになったときに警告してくれる。より複雑なパスワードを段階別に提案してくれたりする機能や、複数のデバイスやブラウザーを同期できるオプションなどが備わっている。

もちろん、パスワード管理ツールも完璧ではない。セキュリティに関しては完璧などあり得ないのだ。ましてや大量の個人情報が保存されている文字通りの宝の山であるパスワード管理ツールは、ハッカーたちにとっては格好の獲物になる。

「使わないよりはるかに安全」

だが、最上級クラスの管理ツールであれば、多少のバグや脆弱性はあったとしても、データを暗号化して安全に保管してくれる。そのうえ、目的をパスワードの管理だけに絞っている。パスワード管理ツールには、ウェブサイトが正しく表示されているかどうか確認する役目など課されていない。これはデータの安全確保のみを目的とするツールなのだ。

「パスワード管理ツールを提供している大手企業には、さまざまなトラブルを迅速に解決し、ユーザーに影響が及ぶことを未然に防いできた実績があります」と、クレイナーは言う。「パスワードを使い回したり、脆弱なパスワードを使ったりしている人には、パスワード管理ツールの導入をお勧めしたいと思います。セキュリティを確約するものではありませんが、使わずにいるよりはるかに安全であることは確かです」

たいていのことがそうであるように、パスワード管理ツールを使い始める際にいちばん難しいのは、「始める」という行為そのものだ。誰もがかつてないほど長くコンピューターやスマートフォンの画面に向き合っているいま、日常に少しばかりセキュリティ対策をとり入れてみてはどうだろうか。

いずれにしても一度やってしまえば済むことなのだ。それでこの先パスワードについては心配せずにいられる。たとえひとつのアカウントがハッキングされたとしても、ほかのいくつものアカウントへのアクセスを断たれるような目には決して遭わずに済むだろう。

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