世界最高レベルの米がん専門病院が実践するコロナ対策 医療コンサルタント・上野美和

 また、不安に思うこと、死への恐怖などは、感じていること、思っていることを文字にしてみることで緩和される。同病院では4月13日から、患者や家族のための「がんサポートグループ」を幾つかつくり、オンラインでのグループセッションを定期的に行っている。

患者の家族の対応

 私の場合、自宅に免疫が低下しているがんサバイバーの家族がいる。本人には自宅を出ないよう徹底してもらい、私もウイルスを自宅に持ち込まないよう、以下の通り工夫している。

 犬の散歩は自宅マンション内の庭に限定▽外出にはマスクを着用しアルコールスプレーを持参▽室内着の上に外出着を着用▽帰宅後は外出着をすぐに洗濯、頭身体を洗う▽買い物の際は、帰りの車に乗る前に所持品をスプレーで消毒▽指先にものが触れないようにし、手を使うときは利き手を避ける-など。

 マスクは米国内で不足しており、療養中の家族の分以外は、目の細かい掃除機のダストバッグ(目の大きさは花粉症マスクの10分の1以下)をフィルター代わりにした手作りの布マスクを使っている。

日本のがん患者へのメッセージ

 テキサス州では5月に入って、厳格な制限付きで一部の商業施設の再開が始まった。ただ、がん患者の場合は治療法やワクチンができるまで、感染の可能性がなくなるまでは、やはり家にいることだ。MDアンダーソンは「治療中であれ、7年以上前に治療が終わっているのであれ、がんサバイバーはできる限り家にいること」を推奨している。