世界最高レベルの米がん専門病院が実践するコロナ対策 医療コンサルタント・上野美和

 なお、入院治療で条件が緩和されているのは、小児患者▽臨床チームの評価にもとづき切迫した終末期患者▽新型コロナ対策以前から入院病棟に滞在していた付添人▽認知および身体的虚弱の患者-など。ただし、滞在が許可された付添人は、毎日行われる新型コロナの検査に積極的に参加し、所定の場所に常に滞在する必要がある。

 州外(一部の指定州)からの新規の患者は予約日前の14日間、滞在先での待機が求められ、その間毎日病院スタッフが健康管理を行う。その他の患者も予約日前には新型コロナの検査を受け、国外からの患者も14日間の待機が求められる。

 すでに州外から通院している患者は、患者の都合に合わせ、予約延期やバーチャル診察、患者の居住地域でのケアなど、病院への通院回数を減らす工夫をしている。

患者への心のケア

 MDアンダーソンは、新型コロナ感染を不安に思いストレスを感じる患者のために、精神科専門の看護師が「心のケア」の指針を公開している。ストレスで免疫が弱くなる可能性もあるので重要視されており、次のことを示している。

 まずは、新型コロナに関するニュース・情報に過剰に接しないこと。自分にとって必要な情報だけを知る努力が必要で、1日当たりの情報量は2~3回の情報チェックを目安とする。

 身体をいたわることも大切で、深呼吸、瞑想(めいそう)、ヨガなどが推奨されている。健康的な食生活と7~8時間の睡眠を心がける。