野菜が高騰、新型コロナで「取り合い」に

 兼山さんは「店での需要に対して仕入れの量を確保できない野菜も出て、品切れのおそれがあった。今まで経験したことがない事態だった」と話す。

再び値上がり懸念も

 今後は野菜の産地が西日本から長野県などの東日本に移るが、価格が安定に向かうかどうかは不透明だ。緊急事態宣言の解除により、休校していた学校の給食や飲食店の営業が再開すれば、再び野菜の需要は急拡大が予想される。

 波乱材料は生産面にもある。6月以降、大雨や台風による被害が心配されるだけではない。多くの農家で不可欠の労働力となっている東南アジアなどからの外国人技能実習生が、新型コロナによる入国制限で不足し始めている。

 兼山さんの取引先の農家からは「このままでは収穫が遅れてしまい、新型コロナの第2波で再び野菜需要がふくらんだときに対応できない」との声も上がっているという。

 一方、これからキャベツなど高原野菜の収穫期を迎える長野県のJA全農長野の担当者は「観光業や製造業など仕事が減っている業種から外国人人材をあっせんしてもらい、人手は確保できた。生産計画を大きく下方修正する必要はなさそうだ」と胸をなでおろす。

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