--日本はなぜやることなすこと遅いのか。10万円の現金給付は私のところにはいまだに申込書さえ届いていない。雇用調整助成金も非常に複雑で遅い。何か根本的な問題があるのか。感染の再拡大に備え、今の段階で検証をきちんとやるべきでないか
「あの、まず初めに私からお答えをさせていただきたいと思います。まずさまざまな給付について時間がかかるのではないかというお話をいただきました。10万円の給付については、この措置を決定した段階から、総務省と、あと地方自治体にはもう準備をあらかじめ進めてもらいました。普通、予算が国会で通らなければスタートしないんですが、その前から準備をしていただきました。ただ、今ご指摘があったように、このIT化等々について十分に進んでない点があることは、これは率直に認めなければならないと思います」
「このマイナンバーカードの活用において、例えばマイナンバーカードと銀行口座がすでに結び付いていれば、かなりスピード感を持って対応することができたんだろうと思います。その点についても反省すべき点は多々ございますが、今回その中においても、また地方公共団体の皆さんは相当頑張っていただいていると思います」
「また、雇用調整助成金の問題につきましても、検証ということについてはわれわれもなかなか時間がかかっているじゃないかというご批判をいただくたびに、現場の状況どうなってるんだっていうことを常にわれわれもやりとりをしているわけでございます。ただ、もちろん現場も一生懸命、急にこうした危機の中で、給付の対象が相当大きなものになるということの中で頑張ってもらっているということについては、私も感謝をしているんですが、ただ、今までの審査のやり方の中に時間がかかっているというのは事実でございまして、こういうときには思い切って発想を変えるということもとても大切なんだろうと思います。いわば、みんながこれを政府全体で窓口に至るまで発想を変えていくということについて私たちはどうだったかということを真剣に反省しなければならないんだろうと、こう申し上げなければならないと思います」
「ただ、例えば、先ほど申し上げました持続化給付金につきましては相当スピード感を持って対応しておりまして、この2週間余りで45万を超える中小企業、小規模事業者の皆さんに6000億円を超えるという、今までのスピード感では相当早くやっております。ただ、こういう状況の中ではまだまだだということは感じておられる方がおられることは、これは認めなければならないと思いますので、これからも全力を尽くしてなければならないと思ってます」
「またPCRの問題につきましても、今度はさまざまな課題や問題も、われわれも明らかになってきたと思っておりますので、今度はPCRセンター、100近いPCRセンターを設置して、今までよりも相当能力を上げていきたいと思っております」
「あと本格的な検証については、これはもちろんある程度収束したら、ということを申し上げたんですが、ただ、もちろん第2波、第3波に備えて医療提供体制と検査体制ということをしっかりと今やっているところであります。医療提供体制については、われわれ、今、相当ある意味においては余裕を持つ状況になっている。ただ、ここで今後、エクモ(人工心肺装置=体外式膜型人工肺・ECMO)に必要な台数だけではなくて人員を確保していくということなどについても、しっかりときっちりと把握をしていきたいと思います」
「十分に全国において、この都道府県との関係において把握できていたのかという課題もありますから、そこでもしっかりと対応していきたい。これは終わってから検証するのではなく、今まさにやっているところであります。PCRもそうであります。ただ、本格的な全体の検証は、これは収束した後検証していきたいと思います」