新型コロナ

局面変わり、急がれる検査強化 無症状者は依然不安材料

 新型コロナウイルスの特徴である無症状の感染者が存在する以上、いつ、どこでクラスター(感染者集団)が発生するかは予断を許さない。無症状者の感染力についてはいまだ明確なことは分かっておらず、流行を先読みする際の不安材料となっている現実に変わりはない。

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 国内初の感染確認を厚生労働省が発表したのは1月16日。その後、感染は拡大し、4月10日頃に新規感染者数は700人近くに上り、ピークを迎えた。この時期がいわば「蔓延(まんえん)期」だ。感染は今後、どのような推移をたどるのか。

 「(感染の)報告者数ゼロが短期間続いても、見えない感染が続いていると考えるべきだ。冬の到来を待たず再び感染の拡大が起こることは十分予測される」

 20日の衆院予算委で専門家会議副座長の尾身茂・地域医療機能推進機構理事長が語ったこの言葉は、新型コロナウイルスの本性を正確に言い表している。

(坂井広志)

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