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『猫からのおねがい 猫も人も幸せになれる迎え方&暮らし』 猫本専門版元の「飼育ガイド」

『猫からのおねがい 猫も人も幸せになれる迎え方&暮らし』服部幸監修、Riepoyonn写真、本木文恵編集・文
『猫からのおねがい 猫も人も幸せになれる迎え方&暮らし』服部幸監修、Riepoyonn写真、本木文恵編集・文

 □服部幸監修、Riepoyonn写真、本木文恵編集・文

 近年、猫をテーマにした本が続々刊行されるなか、猫の本専門の版元「ねこねっこ」(東京)が誕生。3月に刊行された本書が好評だ。

 ねこねっこ代表の本木文恵さんは、猫専門の編集者・ライターとして十数年の経験があるが、多頭飼育崩壊をはじめ猫を取り巻く環境が複雑化するなか、「情報発信にさまざまな配慮も必要。出版社に企画立案するだけでなく自分も発信基地に」と、昨夏から準備を進めてきた。

 その第1弾として、「令和版のねこ生活ガイド」と銘打った本書は、猫の種類、生態、習性、食事、医療、災害時の「同行避難」問題のほか、「適正飼養」の責務など今年施行の改正動物愛護管理法のポイントまで収録。多数のもふもふ写真にも癒やされ、これから飼う人、すでに飼い主の人にも学びは多い。

 初版3000部。コロナ禍で営業や流通に苦しみながらも、自分用とプレゼント用の複数冊購入も多いなど好評。読者がSNSで愛猫と本書を一緒に撮影した写真を載せ、「広めたい本」と紹介する動きも励みに。

 版元として、「年に2~3冊、飼い主さんに役立ててもらえるような本を丁寧に作っていきたい」と本木さんは話している。(ねこねっこ・1800円+税)

 三保谷浩輝

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