若者のフリーペーパー人気はSNSの双方向性疲れが原因か

若者のフリーペーパー人気はSNSの双方向性疲れが原因か
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 全国各地からフリーペーパーを集めた専門店が大阪市内にある。近年、若者によるフリーペーパー作りが活発になっているといい、そういった個人やサークルが手がけた趣味性の高い作品を多く並べている。会員制交流サイト(SNS)全盛の時代に、双方向のやりとりに疲れた若者たちが、誰にも邪魔されずに自分を表現できるフリーペーパー作りに流れている。 

(小川恵理子)

作者の熱意の発露

 JR大阪駅(大阪市北区)の北方、都会のにぎわいを離れた中津に専門店「ローカルメディア&シェア本屋 はっち」はある。レトロな外観の建物の1階と2階、わずか4坪のスペースにフリーペーパーが約200冊、所狭しと並ぶ。

 フリーペーパーといえば、企業や自治体がPRのために発行したり、クーポンなどを添えて広告収入を目的としたりするものが多いが、この店で多くを占めるのが、個人が作った作品だ。体裁は、洗練された写真やデザインを多く使った冊子から、手書きの壁新聞スタイル、コンパクトなサイズのものまでさまざま。

 その魅力について「作者が自分の好きな分野やものについて書いているので読んでいて面白い」と、その熱意に感心するのは店主の田中冬一郎さんだ。

 知人に建物の活用を依頼され、フリーペーパーを常設する場所にしようと思いつき、平成27年に開店した。かつて自分もフリーペーパーを制作していたが、置き場所に苦労した経験があった。

 日中は銀行員として勤務していることから開店時間は午後8時から。来店者にはフリーぺーパーを収集している若い女性も多いといい、客足は安定している。

人と人をつなぐ

 店内に並ぶ冊子は作者自身による持ち込みや郵送によって仕入れられ、多い月で約30冊が新しく店先に並ぶ。中には月刊で数百部発行される人気作品もある。

 表紙に「信じちゃ、ダメ」と書かれた『月刊 妄想星占い』は約700部発行されている。