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大杉満・糖尿病情報センター長に聞く 力士のリスクは

大杉満・糖尿病情報センター長(提供写真)
大杉満・糖尿病情報センター長(提供写真)

 大相撲高田川部屋の三段目、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が新型コロナウイルスに感染して亡くなった。28歳という若さだったが、糖尿病の基礎疾患が重症化につながった可能性がある。国立国際医療研究センターの大杉満・糖尿病情報センター長が14日、産経新聞の電話取材に応じ、糖尿病と重症化の関連や力士が抱えるリスクについて語った。(聞き手 浜田慎太郎)

 --糖尿病と新型コロナ重症化の関連は

 糖尿病を患っている人はそうでない人より致死率が4、5倍高いという情報がある。これは今年1月から3月初めぐらいのデータで、実際はわからない。中国や欧州などでは回復する見込みのある人を優先的に治療した可能性があり、そのために基礎疾患がある人の致死率が高くなっていることが考えられる。糖尿病の人が、そうでない人よりも重症化のリスクが高いことは言える。

 --なぜ糖尿病の人は重症化しやすいのか

 血糖値が高いと血管に問題が生じたり、血が固まりやすくなったりする。『サイトカイン』も影響している。体にウイルスなどの異物が入ってきたとき、防御するように指示を出すタンパク質の総称だ。

 しかし、悪い作用を招くこともあり、発熱や炎症を引き起こすこともある。糖尿病の人は、悪い作用を出すサイトカインが多いとされている。

 新型コロナだけでなく、その他の感染症についても糖尿病を患っている人は重症化しやすいといえる。

 --力士は糖尿病を患っている人が多いとされる

 正確なところはわからないが、一般の10~30代の糖尿病率は3、4%程度。30年以上前の古いデータにはなるが、現役力士の糖尿病を患っている人は10~20%だった。現役を引退した親方らは少なくとも50~60%程度、患っているのではないかと考える。