中国公船の領海侵入、日本船追尾に厳重抗議 外務省

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 第11管区海上保安本部(那覇)は9日、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した中国海警局の船が8日午後4時50分ごろ、魚釣島の西南西約12キロの海上で、操業中の日本漁船に接近し、追尾したと明らかにした。海保が領海から退去するよう警告し、漁船の周囲に巡視船を配備して安全を確保した。漁船の3人にけがはなかった。

 海保によると、尖閣周辺を航行中の中国船4隻が8日午後4時ごろから約2時間、相次いで領海に侵入。そのうち2隻が漁船に接近、追尾した。昨年5月にも同様の事案があり、平成20年に中国船が尖閣周辺で確認されるようになってから今回で2回目という。

 4隻は9日も尖閣周辺の領海外側にある接続水域を航行し、うち2隻は午後6時ごろから相次ぎ領海に侵入した。中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは2日連続。

 外務省の滝崎成樹アジア大洋州局長は8日、在日中国大使館の郭燕公使に電話で、「尖閣諸島はわが国固有の領土だ」などと厳重に抗議。北京の日本大使館でも、中国外務省に対し、同様に抗議した。

 中国は尖閣周辺以外でも、新型コロナウイルス感染拡大の隙を突くように挑発的な行動を活発化させてきた。

 中国海軍の空母「遼寧」やミサイル駆逐艦など6隻の艦隊は4月11日に宮古海峡(沖縄本島-宮古島間)を通り、西太平洋に進出した。同月28日、再び同海峡を通って東シナ海に戻った。この海域を中国空母が往復するのは初。

 また、爆撃機が宮古海峡上空を通過するなど日本周辺で領空侵犯の恐れがある飛行も繰り返している。日本政府は「新型コロナが広がる中でわれわれに圧力をかけ、抑止力を試している」(自衛隊幹部)との見方を強めている。