浪速風

5月の風を感じながら

北野天満宮・御土居の青もみじ 青もみじが美しい北野天満宮の御土居。朱色の鶯橋の欄干にも、新緑が映り込んだ =7日午後、京都市(永田直也撮影)
北野天満宮・御土居の青もみじ 青もみじが美しい北野天満宮の御土居。朱色の鶯橋の欄干にも、新緑が映り込んだ =7日午後、京都市(永田直也撮影)

この時期、在宅勤務をしていてありがたいと感じたのは、晴れた日などに広々と窓を開けて仕事ができることである。5月のさわやかな風が入ってきて、とても気持ちがいい。ときおり鳥のさえずりが聞こえてくる。

▶歌人、若山牧水が障子を開け放った5月の光景を紀行文「山上湖へ」で書いている。「初夏の好天気で、庭前の樹に風が僅(わず)かに見え、垣根の雑草の中では雀(すずめ)の声が微(かす)かに起って、おりおり動くその姿も見えておる」。歌人らしく繊細な表現である。家の中で過ごすことが多くても、外の自然には敏感でいたい。空の色や風の気配でもいい。緊迫した日々が続く中でわずかでもゆとりをもたらしてくれるのではないか。

▶新型コロナウイルスの感染動向に応じて、いくつかの地域で休業要請が解除されている。経済再開も大切な課題である。ウイルスを警戒しながらの緊張した日が、日本列島でなお続くことになるだろう。自然を感じながら乗り切りたい。