「心も人生もめちゃくちゃに…」ナンパ塾連続性暴行事件、被害女性の証言

グループチャットで報告

 「女自身が腰を浮かせたところを(動画で)撮ろうというのはあった」「女が笑顔で応じている動画もあるので、相当オープンな女と見受けられる」

 法廷で被害者を「女」や「女A」などと呼び、被害者を侮蔑する発言を繰り返したのが、ナンパ塾の塾長だった渡部泰介被告(44)だ。

 公判では一貫して無罪を主張。反省の姿勢はなく、「塾生のお古(手を出した相手)と何度も会うと塾長のステータスが下がるのでやらない」などと独特の持論を展開し、関係者を唖然(あぜん)とさせた。

 「セックスした数は圧倒的に日本一」。ナンパ塾のホームページでは、こんなうたい文句で約100人の塾生を集めていた。

 事件関係者によると、ナンパ塾の入会費は5万円。いくつものコースに分かれ、スペシャルコースの受講費は29万8千円だったという。塾内で「最強のナンパ師」と自称し、カリスマ的存在だったとされる渡部被告は、多いときで月に300万円も荒稼ぎをしていたとされる。

 「終電があるから」とナンパを断ろうとする女性に、「タクシー代を出すから」と言って引き留める手口も渡部被告自ら考案したとされ、塾生に対し実践を推奨していたという。

 塾では隠語が多用されていた。例えば性交することを「即」と呼び、相手から携帯電話の番号を聞き出すことを「番ゲ」といった具合だ。被害者に本名を知られないよう、塾生同士の会話では常にハンドルネームで呼び合い、性交の様子を撮影した動画は、無料通信アプリ「LINE(ライン)」のグループチャットに送信して共有。さらに、(1)ナンパで声掛けした人数(2)連れ出しに成功した人数(3)相手の容姿のレベル(4)性交ができたかどうか-なども、グループチャットで報告することになっていた。

動画に執着

 渡部被告は公判の中で、動画に対し異常なほどの執着心を見せた。事件の被害者が動画の消去を望む中、渡部被告は「無実を立証する可能性があるので、動画を残している」として拒んだ。