札幌で7日連続20人超 「感染者が気付かず生活」

札幌市役所(寺田理恵撮影)
札幌市役所(寺田理恵撮影)

 感染が拡大している新型コロナウイルスをめぐり、北海道と札幌市は3日、道内で25人の感染が確認されたと発表した。このうち22人が札幌市で判明。同市の日別感染者は7日連続で20人を超え、「第2波」が拡大を続けている。市の担当者は「ある程度の感染者が気付かずに生活し、広がる状態が継続している」との見方を示している。

 札幌市によると、クラスター(感染者集団)が発生しているコールセンターで新たに社員1人の感染が確認され、感染者は計17人に。介護老人保健施設「茨戸(ばらと)アカシアハイツ」でも新たに介護職員1人が陽性と判明し、計51人となった。

 また、これまでに感染者が出ている市北消防署出張所で、新たに救急隊員の感染が確認された。発症日の3日前に感染が疑われる患者を救急搬送。患者はその後、陽性と判明した。このほか郵便局員や北海道大職員らの感染も確認された。

 同市内では病院や訪問看護事業所が感染確認を自主的に公表しているが、市は感染者の同意が得られていないなどとして施設名を公表していない。

 札幌市以外では、「市立千歳市民病院」で80代の入院患者の感染が確認され、同病院の感染者は計3人に。新たに当別町の特別養護老人ホームで、90代の入所者の感染が確認された。クラスターが発生している障害者支援施設「向陽園」(遠軽町)では70代の入所者が陽性と判明し、計7人となった。

 道によると、3日午後5時時点の道内の感染者は延べ848人。このうち313人が陰性と確認されて治療を終えた。治療中の患者は494人で、うち18人が重症。3日までに41人が死亡した。

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