恩人医師にちなみ息子命名　英首相、一時深刻な容体に

　【ロンドン＝板東和正】英国のジョンソン首相の婚約者キャリー・サイモンズさんは２日、２人の間に生まれた男児をウィルフレッド・ローリー・ニコラス・ジョンソンと命名したと発表した。

　男児は４月２９日に誕生した。２番目のミドルネームのニコラスは、新型コロナウイルスに感染し、集中治療室（ＩＣＵ）に一時入ったジョンソン氏の治療に尽力した医師にちなんで付けたという。ジョンソン氏の命を救った恩人に感謝の気持ちを表した。

　今月２日付の英紙サン・オン・サンデー（電子版）によると、ジョンソン氏は同紙へのインタビューで、自身がＩＣＵに入ったことを振り返り、「（新型コロナの感染後）私の健康がこれほど悪化するとは信じがたかった」と語った。ジョンソン氏の容体が一時深刻になったことから、医師らが人工呼吸器の気管内挿管を検討したほか、ジョンソン氏の死亡を発表する準備も進めていたという。

　ジョンソン氏は３月２７日に先進７カ国（Ｇ７）の首脳として初めて自身の感染を公表。４月６日に容体が悪化してＩＣＵに入った。症状が改善して退院した後も、ロンドン郊外のチェッカーズ（首相別荘）で休養していたが、同月２７日に職務に復帰した。