【いきもの語り】障害者と動物 温かいつながり「町田リス園」(1/2ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

いきもの語り

障害者と動物 温かいつながり「町田リス園」

町田リス園のタイワンリス=22日、町田市金井町
町田リス園のタイワンリス=22日、町田市金井町

 東京都町田市金井町の緑あふれる一角にある「町田リス園」。ここはリスやモルモットなどの小動物と触れ合える動物園として、海外からの観光客も訪れる人気スポットだ。一番人気は、約2500平方メートルの放飼場に放し飼いにされた約200匹のタイワンリス。普段は来場者でにぎわうが、新型コロナウイルスの影響で休園しており、静かな園内では鳥の声に混じり、リスたちの「ケタケタ」と鳴く声があちらこちらで聞こえてくる。

   × × ×

 「タイワンリスはとても穏やかな性格で、争いごとをしない。声を出してコミュニケーションをとるのが特徴です」と語るのは、同園で飼育を担当する動物取扱責任者の吉田大輔さん(30)。お互いの位置の確認や発情時のほか、警戒している時は鳥など上からくる外敵と、下からくる蛇などの外敵で鳴き声を使い分けるなど、声のバリエーションが豊かだという。

 園長の樋口健治さんによると、タイワンリスは平成17年に特定外来生物に指定され、園外に逃げないよう細心の注意を払い、小さな頭の後ろにはマイクロチップが埋め込まれている。

 取材していると、リスが園長の膝の上によじ登ってきた。その人懐っこさと愛らしい姿は、来園者をとりこにしている。

   × × ×

 同園は、障害者の授産施設として昭和63年にオープンし、現在は就労支援施設として21人の障害者が働いている。園内で草むしりをしていた山口昌幸さん(46)もその一人だ。「ここでの仕事は全部好き」と笑顔で語る山口さんは、同園で14年ほど働いている。動物が好きで、ウサギやモルモットが食べる草を職員と周辺の林にとりに出かけたり、餌やり体験用の袋を作ったりと、動物に関わる仕事に充実感を感じているようだ。

 「障害者の方の真面目で勤勉な姿勢には、僕らも学ばせてもらっている」と語るのは、前出の吉田さん。ここで働き始めて8年目になるが、そこには特別な思いがあった。