浪速風

京都財界の顔 立石さんの訃報に悼む

立石義雄・オムロン名誉顧問
立石義雄・オムロン名誉顧問

訃報に接して往時の顔が浮かぶことはままあるが、ちゃめっ気たっぷりにウインクをしてみせる陽気な笑顔がチャーミングな人だった。21日に亡くなったオムロンの名誉顧問、立石義雄さんである。おおらかなキャラクターでコミュニケーション力は抜群。宴会ではいつも中心にいて人の話に耳を傾けた

▶20年以上も前だが、画期的な開発で特許を取った社員らに最高1億円を支給する報奨金制度を打ち出して話題になったことがある。社員の発明は会社のものという意識が強かった時代。金額も当時としては破格だったが、聞くと「そう? でもそのくらい出さないと意欲につながらないでしょう」と笑っていた。メーカーの力とは何かをよく知っていた

▶京都商工会議所会頭を長く務め、数年前に花見の席で久しぶりにお会いした。文化、企業、大学が集積する京都の潜在力を生かす方策を熱く語っていたのに。京都財界の顔にはまだまだ活躍してほしかった。