浪速風

お金のない世界

空気中の分子を合成して食べ物を作ったり、あらゆるものを分解して別のものに再合成したりできる技術が登場、経済の姿が大きく変わり、お金は存在しなくなる。米国の人気SFドラマ「スタートレック」が描く24世紀の世界だ。タブレット端末やハンズフリーの無線通話装置といったアイデアを先取りして見せてくれたドラマである。お金についてはどうだろうか 

▶政府は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策として1人当たり10万円を配ることを決めた。「国民に生活費を支給するベーシックインカム(最低所得保障)への道が開かれるのでは」との見方も出てきた。究極的には働くこともお金も必要なくなる 

▶だが、ドラマの24世紀人は働いている。それは富を蓄えるためではなく「より良い自分になるため、人類のため」だと主人公は説明する。お金のない世界を維持するには、科学技術や経済政策の精度だけでなく、精神的な進化も必要なのだろう。