不法入国者に懸賞金 中国が露国境のコロナ対策強化

新型コロナウイルス感染症による死者を追悼し、黙とうする人たち=4日、中国・武漢(新華社=共同)
新型コロナウイルス感染症による死者を追悼し、黙とうする人たち=4日、中国・武漢(新華社=共同)

 【北京=三塚聖平】ロシアと国境を接する中国黒竜江省で、新型コロナウイルスの感染者が急増している。ロシアから帰国した中国人の感染確認が相次いでいるためだ。中露国境の臨時閉鎖や不法入国者の摘発といった水際対策や、医療体制の整備が進められるなど警戒感が強まっている。

 「綏芬河(すいふんが)の阻止戦」

 国営新華社通信は、中露国境に位置する黒竜江省の小都市・綏芬河市の感染状況についてこう強調する。

 中国誌「財新」(電子版)によると、同市の出入境検査所を通じて流入した感染者は16日までに累計357人、無症状感染者は41人を確認。中露間の航空便が減ったため、陸路を使いロシアから中国に戻る人が増えたことが影響している。

 感染者急増を受け、在ロシア中国大使館は中露国境の陸路ルートが全て臨時閉鎖されたと8日に発表。黒竜江省政府は14日、不法入国者を捕まえた場合には賞金を出すとの通知を表明した。通報者には3千元(約4万6千円)、自ら捕まえた人には5千元を支払う。

 医療設備が限られた綏芬河では、感染者急増に対応するためオフィスビルを改修した臨時病院を整備。中国各地から医療従事者や物資の支援も進んでいる。

 新型コロナの震源地・湖北省武漢市では、臨時病院が15日に運用を終えるなど沈静化をアピールする場面が目立つ。一方で、各地では海外からの感染者の「逆流」への警戒が強まるなど、事態収束への難しさが指摘されている。