感染が拡大している新型コロナウイルスをめぐり、北海道は16日、クラスター(感染者集団)が発生している札幌呼吸器科病院(札幌市白石区)で、新たに入院患者1人の感染が確認されたと発表した。同病院の感染者は計29人となった。
ほかにも医療従事者や入院患者らの感染が札幌市などで相次いで確認。この日、道内で判明した感染者は23人に上った。1日の感染者では最も多い15日の23人と並び、2日連続で最多となった。
道は同日、千歳市在住の40代の女性看護助手と80代の無職男性の感染も明らかにした。道によると、この男性は別の病気で2月25日から入院し、4月13日に発症。同じ病院でほかの入院患者ら3人の感染も判明しているが、今のところ病院内での接点が確認されていないという。
道は女性看護助手について、最終勤務後に発症しており、院内で感染させる可能性はないとしている。
道は同日、道内の感染症指定医療機関に3月7日から入院している30代の男性が新たに陽性と確認されたことも公表した。この男性が入院中の病院で感染者と接触があったため、道が検査を実施していた。
さらに、小樽市は16日、80代の女性の感染が確認されたと発表。同市によると、女性は国立病院機構北海道がんセンター(札幌市白石区)の入院患という者。同センターではこの日、看護師3人の感染も確認されており、札幌市は院内感染が発生したとみている。
また、旭川市は16日、一度感染した後、陰性と確認されて3月14日に退院していた40代の女性看護師に3月25日と4月14日に検査を実施し、陽性反応が出たと発表した。市によると、この看護師は退院後も自宅待機を続けていた。
道内の再陽性患者は4人目。道内感染者は延べ336人で、実人数では332人となる。