岡山市と倉敷市の主要2都市の市立小中学校が今も授業を続けている岡山県。緊急事態宣言の対象地域が16日に全都道府県に拡大されたことを受け、関係者は対応に追われた。
10人の感染者が確認されている岡山市では同日午前10時、市庁舎で「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」を開き、20日以降も市立小中学校の授業を継続することを決定していた。「感染が蔓延(まんえん)している状況とはいえない。休校中に子供が出歩く可能性もあり、学校で感染防止策をした方がいい」(大森雅夫市長)との判断からだった。
緊急事態宣言の全国拡大の一報が伝えられたのは午後4時過ぎ。岡山市の広報担当者は、「改めて対応を検討している」と話した。17日以降に改めて授業継続の可否を決定する。
倉敷市も同日午後2時に会議を開催。児童生徒を分散させて登校する防止策を強化した上で、市立小中学校の授業継続を決めたところだった。広報担当者は「会議が終わり室内に戻ったら、このニュースが出ていた」と状況を説明。午後6時現在では「現時点で方針の変更はない。国の対応を見てから判断する」という。
岡山県ではすでに、4月20日~5月6日まで県立高校などの休校を決めている。伊原木隆太知事は記者団の取材に応じ「市町村には『休校の判断には良いタイミングではないか』と、明日に以降お願いする可能性がある」と説明した。県は17日午前10時に対策本部会議を開き、対応を協議する。