コロナ禍で第一声「無観客」 衆院静岡4区補選

衆院静岡4区補欠選挙が告示され、候補者の街頭演説会場に置かれた撮影用のスマートフォン=14日、静岡市
衆院静岡4区補欠選挙が告示され、候補者の街頭演説会場に置かれた撮影用のスマートフォン=14日、静岡市

 14日告示された衆院静岡4区補欠選挙は新型コロナウイルスの影響で普段の舌戦は影を潜め、静かな選挙戦がスタートした。各陣営が出陣式を中止する中、候補者は有権者との握手を控え、第一声も支持者を動員せず、聴衆がほとんどいない無観客の状態で声をからした。陣営関係者は「手応えがつかみにくい」と困惑している。

 自民党新人候補(43)はこの日、静岡県富士宮市で支持者に握手を求められたが、「握手はちょっと…。すみません、味気なくて」と丁重に断り、グータッチで必勝を誓った。

 一方、野党4党が推薦する無所属新人候補(42)の陣営は出陣式を中止した。「感染防止対策で聴衆を集められない。普段の選挙とは全く違う。影響は大きい」と訴えた。

 両陣営とも選挙カーから訴える声のトーンを落とし、稼働時間も短縮している。外出自粛を強いられる中、予定通り選挙を実施することへの風当たりが強いからだ。代わりに、会員制交流サイト(SNS)に積極的に投稿し浸透を図る。

 一方、新型コロナウイルス感染症の影響で早くも低投票率が懸念されており、静岡と富士宮両市の選挙管理委員会は「移動期日前投票所」を導入するなど対応に追われている。

会員限定記事会員サービス詳細