北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は11日、平壌で党政治局会議を主宰した。新型コロナウイルスの世界的拡大を受けて「人民の生命の安全を保護するための国家的対策」の強化を決定。事態長期化を見越して政策調整を行ったほか、党幹部の人事などを決めた。国営メディアが12日、一斉に伝えた。
北朝鮮はこれまで国内に新型コロナ感染者はいないと主張している。しかし、中国との国境封鎖などによる経済的打撃は深刻とみられ、経済分野などでの目標を下方修正したもようだ。今年の「国防力強化事業」の目標も定めたとしている。
朝鮮中央通信は、防疫対策が奏功しているとする一方、「感染の危険を短期間に解消するのは不可能で、われわれの闘争と前進にも一定の障害となる恐れがある」と指摘した。(共同)