花田紀凱の週刊誌ウオッチング

〈765〉1930年代の世界大恐慌に匹敵?

新型コロナウイルスの影響で臨時休業した喫茶店も=2日、大阪市浪速区 (安元雄太撮影)
新型コロナウイルスの影響で臨時休業した喫茶店も=2日、大阪市浪速区 (安元雄太撮影)

『週刊朝日』(4・10増大号)で小泉純一郎元総理が〈独白60分〉「小泉純一郎氏が最後通告『安倍さんは辞めざるを得ない』」。

読んでみるとタイトルほどのインパクトはない。新型コロナウイルスに関しては〈現役に任せます〉。原発ゼロについては相変わらずの主張で聞き飽きた。

コロナ国難のこんな時期に必死に頑張っている総理を第三者的に口撃。元総理であり、今でも自民党員だろう。言いたいことがあるなら、先輩として直接、忠告したらいいではないか。

立場をわきまえていただきたい。

さすが『ニューズウィーク日本版』(4・7)。大特集「コロナ危機後の世界経済」。日本の現状からいうとちょっと早い気もするが充実の内容だ。

ニコラス・ワプショット氏(ジャーナリスト、元同誌オピニオンエディター)の「コロナ危機後に激変する世界経済」が示唆に富む。今回のコロナ不況は、

〈10年間にわたり経済活動が低迷し約1500万人が仕事を失った、1930年代の世界大恐慌に匹敵する〉

どうすればいいのか。政府が介入するしかない、と氏は言う。

〈人は破産するが、国は違う。困ったら、国債をどんどん発行して手持ちの資金を増やし、必要な支払いをすればいいだけだ〉

〈ただ、政府が税収を超える支出をすると、通貨の価値が下がり、物価上昇が起こる。それでも、政府の無理な支出が不可避的にインフレを引き起こすまでの間には、一定のタイムラグがある。その間に、政府は多くの対策を実行できる。

ケインズは自分の理論が「最終的には」インフレをもたらすと批判する人たちに対して、「最終的には、私たちはみんな死ぬ」と言い返したとされる〉

『週刊文春』『週刊新潮』(ともに4月9日号)、志村けんさん追悼記事(3月29日死去)、よく間に合わせた。『文春』が、いとこ、身の回りの世話をしていた家政婦、30年診てきた主治医など当事者の話を取っているのはさすがだ。

(月刊『Hanada』編集長)

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