抗生物質過剰投与で難聴 札幌医大に賠償、札幌地裁

 札幌医科大病院(札幌市)で、けがの手術後に抗生物質を過剰に投与され、副作用で聴覚障害を負ったとして北海道岩見沢市の男性(64)が大学に損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は30日、過剰投与と障害の関係を認め、大学に約310万円の賠償を命じた。

 判決によると、男性は平成26年に道路工事の作業中に高所から転落し骨折。同病院に救急搬送され手術を受けた。手術後、1日1回点滴投与すべき抗生物質「ゲンタマイシン」を医師が誤って1日3回投与するよう看護師に指示し、投与された。

 病院側はこの過失を認めた上で、男性の難聴は加齢などによるものと主張。武部知子裁判長は判決理由で「(男性の)急激な聴力低下は加齢性難聴の特徴と異なる。大量投与で血中のゲンタマイシン濃度が複数回中毒域に達していたと認められる」と指摘した。

 札幌医科大は「判決が手元に届いておらず、コメントは差し控えたい」としている。