「蘇生拒否」32件搬送せず 開始3カ月、東京消防庁

 家族から拒まれれば心肺停止の傷病者の蘇生(そせい)や搬送を救急隊員が現場で中止できる制度を巡り、東京消防庁が昨年12月の開始から約3カ月間で、東京都内で計40件に対応し、うち32件で搬送しなかったことが23日、同庁への取材で分かった。

 同庁では昨年12月16日、成人の終末期の傷病者が心肺停止になり、延命を望まない意思をかかりつけ医や家族と共有している場合、蘇生や搬送をしない制度を始めた。想定された症状と対応時の症状が合致することも条件としている。

 本人が自宅でみとられることを希望していても、慌てた家族が119番するケースが想定されていた。同庁によると、医療機関へ搬送しなかった32件のうち、26件はかかりつけ医ら、6件は家族らへ対応を引き継いだ。

 総務省消防庁によると、救急隊員が蘇生や搬送を家族らから拒まれた場合、国の統一ルールがなく、「医師の指示など一定条件で蘇生を中止」「拒否されても蘇生しながら搬送」など各地の消防で対応が分かれている。

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